ネントレについて興味のあるママさんは多いと思います。でも
「泣かせっぱなしでいいの?」
「小さなうちから一人で寝かせるのはかわいそう…」
そんなネントレに対する不安や疑問を持たれている方も多いと思います。
今回は、50年以上にわたって国内にベビーベッドをを提供してきた弊社が、お客様の声や実体験を元に、少し変わった角度からネントレの方法を提案してみたいと思います。
ネントレとは
まず簡単にネントレについて説明します。
ネントレは「ねんねトレーニング」の略で、赤ちゃんが一人で眠れるようにトレーニングすることです。
海外では「Sleep Traning(スリープ・トレーニング)」と言ってかなり一般的なようです。
よくわからない…ネントレ
ネントレについて気になって調べても、よく分からないことが多いと思います。
それは発言する人によって方法がバラバラだからです。
例えば、以下のようなメソッドが有名です。
Extinction(エクスティンクション)法
赤ちゃんが泣いても、ドアも開けずにあやすこともしない方法です。
※もちろん緊急の場合は別です。また病気の心配がある時はお医者さんの指示に従う必要があります。
かなり厳しいネントレの方法で、赤ちゃんはもちろん、親にもかなりの精神的な負担がかかります。
Sleep Wave(スリープ・ウェーブ)法
赤ちゃんを一人でベビーベッドに寝かせますが、一定時間泣いたらあやしてあげたりする方法です。
エクスティンクション法より少し赤ちゃんに優しい方法です。
SLS(スリープ・レディー・シャッフル)法
赤ちゃんが泣いたら抱っこしたり、あやしたりして、少しずつ距離を取る方法です。
段階的に一人で寝れるようにしていく方法です。
この他にも多くのメソッドがありますが、ここではネントレのやり方については詳しくは触れません。
ページの最後に参考になるウェブサイトのリンクを貼っておきます。
気になる方は確認してみてください。
ゆるいネントレ
今回我々がお伝えしたいのは海外から輸入された欧米流のネントレではなく、日本人に合った「ゆるいネントレ」方法です。
日本と海外との違い
『モンスターズインク』など欧米の映画を見て、違和感を覚えたことはありませんか?
映画に出てくる女の子のブーは、まだ2歳程度ですが一人部屋で寝ています。
小学生ならまだ分かりますが、あんな小さい子を一人で寝かせることってあまりありませんよね?
日本ではかなり珍しいことです。
日本を含むアジアや南米・アフリカなどでは、親子が同じ部屋で一緒に寝るのが昔から一般的です。
というより、小さな頃から子供部屋に一人で寝かせるという家庭は、かなり少数派でしょう。
戦後、欧米の住居や文化が輸入されるにともない、個の自立が優先されるようになっていきました。
また欧米では、家族関係の中でも「親子」より「夫婦」が日本より重視されていることも違いの一つです。
日本人としては、小さな赤ちゃんが泣いているのに部屋に一人にすることは「かわいそう」だと感じる人が多いと思います。
だからといって欧米の親が子どもに対する愛情が薄いのかというと、決してそうではありません。
起きている時にハグやキスを豊富にすることで、愛情を伝えています。
これは、何千年も続いてきた文化の違いに起因しているので、どちらが正解というものではないのです。
自然な感情を大切に
ただ、日本人のママが自然に抱く「赤ちゃんを一人で寝かせるのはかわいそう」という感情を、
もっと大事にしていいのではないかと思うのです。
もちろん、ママの睡眠不足や体調不良、その他様々な要因から、どうしてもネントレを選択しなければならない家庭も実際に存在しています。
しかしそういう場合を除いて、「流行っているから」という理由で無理に欧米から輸入された”厳しい”ネントレを選択する必要はないでしょう。
実際ネントレなどなかった我々親世代や、もっと年配の世代でも、問題なく育ち生活できています。
ネントレしている日本の家庭はわずか5%!?
これだけネントレの情報を目にするようになると、世の中の大半がネントレを実践しているように思いませんか?
それは錯覚です。真新しい情報はよく目に映るので、多い気がしているだけです。
面白いデータがあります。
ピジョンが公式サイトで実施したアンケートでは、以下のような結果になりました。
●ネントレに対するアンケート
・1.やったことない:89%
・2.やろうとしている:0%
・3.実行中:5%
・4.成功した:5%
出典:ピジョン
https://pigeon.info/mamaenq/answer-10787.html
ほとんどの日本人ママは、ネントレなんて、やっていなかったのです。
「子どものため」という呪縛
そもそもネントレは何のためにやるのでしょうか?
多くの人が「子どもが一人で眠れるようになるため」と答えています。
ネントレは睡眠リズムができてくる4〜6ヶ月ごろの月齢で始めることが一般的なようですが、
そんな時期に無理に訓練させて一人で眠れるようにしなくても、遅かれ早かれ誰でも一人で眠れるようになります。
「トレーニング=訓練」という厳しい印象と、「子どものためだから」という言葉によって、ネントレをさせる親が縛られてしまっていはいけません。
ネントレも、数多ある育児方法の一つです。
「できたらすごいけど、できなくてもいいや」くらいにもっとゆるく捉えて、赤ちゃんにもママにも無理のない子育てをしてほしいと我々は考えます。
自立は信頼がベース
ネントレをする目的の一つに、子どもに「自立」させたいから、というものがあります。
確かに、一人で寝るようになれば、添い寝しないと寝てくれない子よりも自立しているように見えます。
しかし自立とは、パパやママとの強い絆があってこそ成り立つものだとも言われます。
何かあってもママが近くにいてくれる、自分がコミュニケーションをとったらママが応えてくれる、それが人生のベースとなる母子の信頼関係に他なりません。
お腹が空いたらおっぱいを飲ませてくれる、おむつが濡れたら優しく替えてくれる、怖い夢を見たら抱きしめてくれる、そんなママの愛情が良い影響を与えないわけがないのです。
親子で一緒に寝ることのメリット
何かあったらすぐに確認したり、スキンシップが取れることは、赤ちゃんだけでなくママにとっても安心感があります。
またSIDS(乳児突然死症候群)など赤ちゃんの様々なリスクにも、近くにいることでいち早く対処してあげることができます。
子どもはいずれ自立する
個人差はありますが、成長にともない子どもはどこかで一人で寝たがります。
それは小学生の時かもしれないし、思春期の時かもしれません。
そうなっても無理に一緒に寝るのは自立を妨げることになるでしょうが、赤ちゃんのうちは特別な理由がない限りそばで寝てあげてください。
価値観は様々
子育て情報交流サイトなどを見ると、
「中学生の女の子と一緒に寝てる親、キモっ!」とか
「0歳の赤ちゃんを一人で寝かせるなんて、なんて酷い親だ!」など、
他人の価値観を全否定するコメントが目立ちます。
しかし多様化が進む現代社会では、子育てにも色々なバリエーションがあっていいはずです。
ネントレするもよし、しないもよし。そのくらいの許容範囲を持ちたいものです。
ゆるいネントレとは
ある論文によると、睡眠問題を抱える乳幼児の割合は20〜30%、睡眠に不満をもつ妊産婦は30〜50%もいるらしいです。
出典:日本小児保険学会 教育講演 「ママと赤ちゃんが夜よく眠れるように」足立淑子(あだち健康行動学研究所)
https://www.jschild.med-all.net/Contents/private/cx3child/2011/007002/007/0147-0150.pdf
”厳しいネントレ”はしないとしても、何らかの対策は必要でしょう。
この論文では、以下のような提言がまとめられていました。
●昼と夜のメリハリをつけ、睡眠を習慣づける
①起こす時刻、寝かせる時刻を決める
②昼は明るくにぎやかに、夜は暗く静かにする
③真夜中の授乳やオムツ換えは、暗いところで静かにする
④寝かせる場所はいつも同じに。眠そうにしたら一人でそっと
⑤寝るまでのスケジュールを習慣化する
●寝室の環境
⑥寝室の室温や湿度を適度に保つ
⑦寝室は静かで、騒音が聞こえないよう工夫する
⑧寝室の照明は消す。できるだけ暗くする
出典:前掲レポート
ここに全て書かれています。しかも難しいことではないですね。
必ずしも「一人部屋で寝かせる」「泣いてもあやさない」「抱っこしない」など、厳しいネントレをしなくても、赤ちゃんやママの睡眠問題は十分に防ぐことができるのです!
やさしいネントレの定義
我々が提案したい”やさしいネントレ”とは
・赤ちゃんが自然に眠りにつけるように、生活リズムと環境を整え、寝る前の儀式(ルーティン)をつくる
ということです。
具体的には、例えば
・日中はできるだけ日差しを浴びて体を動かす
・夕方以降のお昼寝はできるだけ避けて、寝すぎないように気をつける
・寝る前にスマホやテレビを見ない
などでしょうか。
これらの項目も、無理のない範囲で、ご家庭に合った方法を取れば良いと思います。
無理はしない
”ゆるいネントレ”を心がけていても、寝てくれない日もあるでしょう。
なぜか機嫌が悪かったり、お外で刺激を受けすぎてギャン泣きすることがあるかもしれません。
そういう日は無理にネントレをしなくてもいいのです。ネントレのお休みです。
赤ちゃんの様子を見て特に問題なさそうなら、寝付きが多少悪くても、なかなか泣き止まなくても大丈夫でしょう。
・無理はしない
ということも、ゆるいネントレの大事なポイントなのです。
パパには入眠前のルーティンを説明する
パパの手伝いがあると、ゆるいネントレはスムーズに進みます。
パパは普段から仕事で「ルーティン」をこなすことには慣れているはずです。
ゆるいネントレはルーティンをこなすことが中心です。
しっかり説明すれば、無理なく手伝ってくれることでしょう。
ベビーベッドで添い寝のススメ
ここまで読んでみて、ゆるいネントレのやり方や考え方に賛同いただけた方もきっと多いことと思います。
そんな方に、最後に一つ宣伝させてください。
ゆるいネントレでは、無理に別の部屋に寝かせず、ママと赤ちゃんは同じ部屋で寝ます。
だからといって、乳幼児と雑魚寝することはオススメできません。
特に普段からママがベッドで寝ているなら、ベビーベッドをお使いいただくことを推奨します。
理由はこれまでブログで何度も書いてきましたが、箇条書きすると以下のとおりです。
・(布団で床に寝かせると)赤ちゃんを踏んでしまう
・お兄ちゃん・お姉ちゃんがいたずらをしてしまう
・ペットが赤ちゃんを傷付けてしまう
・(床上に浮遊する)アレルギー物質を吸い込んでしまう
・足音や振動で睡眠を妨げてしまう
などのリスクがあります。
その点ベビーベッドがあれば、赤ちゃんを様々な危険から守って安全な睡眠環境を作ってあげることができるのです。
また添い寝をするときには、添い寝に適したベビーベッドを選ぶ必要があります。
例えば、高さの調整ができたり、横と足側の少なくとも2面の柵が開閉できる、などの機能が必要でしょう。
おすすめベビーベッド
ハイタイプベッド ツーオープン
当サイトで一番人気の、添い寝ができるベビーベッドです。
もちろん、添い寝にも最適なベビーベッドです。
お世話もしやすく、頑丈で、2歳ごろまで長く使い続けることができます。
シンプルなデザインも人気の理由です。
色も、画像のナチュラルの他、ホワイト、ダークブラウン、ブルー、ピンク、ラベンダー、グレーの7色展開です。
お好きなカラーをお選び下さい。
詳しく見たい方は商品ページにて3DCGを触ってみて下さい。
ARで自室に置いてみることもできます。
https://ybaby.jp/fs/babybed/hightype/2-1
コンパクトベッド ツーオープン小型
上記の「ハイタイプツーオープン」は標準サイズでしたが、こちらは同じ機能を持ったコンパクトサイズのベビーベッドです。
大きさの違いは、
・標準サイズ:120cm × 70cm
・コンパクトサイズ:90cm × 60cm
一回り小さく、どんなお部屋でもお使いいただくことができます。
小さいとは言え、1歳頃までは十分に使えますので、短期間のレンタルにも最適です。
さいごに
今回は、ヤマサキが提唱する”ゆるいネントレ”について解説しましたが、いかがでしたか?
ネントレというと「赤ちゃんがかわいそう…」「とてもできそうにない…」と考えていた方も、これならできそうだと思っていただけたのではないでしょうか。
このブログでは、これからもママにとって役に立つ内容を月イチペースで配信していきます。
取り上げて欲しい内容などがありましたら、ぜひお気軽にご意見をお寄せください。
参照
・愛波文さんの公式サイト
https://aya-aiba.com/
・クークールナ
https://coucou-luna.com/
・日本アタッチメント育児協会
https://www.naik.jp/
・ピジョン
https://pigeon.info/