全国各地に梅雨が到来し、いよいよじめじめした季節になってきました。小さな赤ちゃんのいるご家庭では、赤ちゃんの湿気対策について頭を悩ませている方も少なくないと思います。冬の乾燥対策には気を使っていても、梅雨の湿気対策はあまりできていないというママもまだ多いんです。今回は、赤ちゃんのための湿気対策について解説します。
梅雨の湿度は?
気象庁の発表によると、梅雨の時期と重なる6月の平均湿度はなんと78%とのこと。これでは洗濯物を干しても乾かないはずです。乾燥しがちな1月の平均湿度が58%なので、20%も高いことになります。
湿度が高い時の注意点とは?
カビが発生しやすい
ご存知の通り、カビは湿度が高いところに生息します。しかも6月になると気温も高くなってきますから、高温多湿を好むカビはますます繁殖します。
カビを吸い込んでしまうと、赤ちゃんはもちろん大人にも甚大な健康被害があります。たとえば気管支炎やアレルギー性鼻炎・皮膚炎などです。カビの中には強い毒素を作り出す種類もいますので、それらのついた食物を食べることで食中毒の原因になることも…。
ダニなどの害虫が発生しやすい
カビと同じく、ダニも高温多湿の環境で繁殖します。しかもこの時期にちょうど繁殖の時期をむかえますので、お風呂場などで羽のついたシロアリが飛んでいるのを見たという方も多いのではないでしょうか。
ダニは赤ちゃんの布団などでも繁殖するので、赤ちゃんには天敵ともいえる害虫なのです。ダニの健康被害は、布団を干すだけではあまり効果がありません。生きているダニよりも、ダニのフンや死骸(のかけら)が、呼吸によって体内に入ることで喘息などのアレルギーを引き起こす原因になることがあるからです。
体温調整ができにくい
大人も同じですが、湿度が高すぎると、皮膚から体温が逃げにくく、体温調節機能がうまく働きません。そのため、気温がそれほど高くなくても、湿度が高いと熱中症になるリスクは高まります。特に赤ちゃんは、自ら動いたり言葉を発して涼しい環境を作ることができませんので、なおさら周囲の大人が湿度に気を配っておく必要があります。
寝付きが悪い
赤ちゃんがぐずってなかなか寝てくれない、そんな時は湿度を確認してみることをおすすめします。一般的に赤ちゃんはちょっとしたことでぐずってしまうこともあり、大人よりも室温や湿度に敏感に反応してしまいます。パパやママには気にならなくても、高い湿度に赤ちゃんが寝苦しさを感じているかも知れません。
適切な湿度はどのくらい?
人間にとって快適な湿度は、おおよそ40~60%です。これは季節によって微妙に違いがあり、冬なら40~50%程度、夏なら50~60%程度だと言われています。ひとつの目安として、60%以下にコントロールできればよいでしょう。湿度計がない場合は、梅雨の時期にはぜひ用意しておくようにしましょう。
ベビーベッドと湿気の関係
寝ている時に人間は汗をかきます。そのため、起き抜けの布団の中は湿度が高いのが普通です。しかし、一般的に布団よりもベビーベッドの方が湿度が低いと考えられます。というのも、特に敷きっぱなしにしている布団であれば、寝ている時に高くなった湿度を発散することができないので、湿気った状態が続くためです。
その点ベビーベッドは、床板の下に空間があるため、湿気が逃げやすい構造になっています。ちなみにヤマサキのベビーベッドは、床板に湿気を逃がす穴が空いているので、湿気がこもるのを防ぐことができます。
湿気対策
布団を床に直接敷くのに比べると、ベビーベッドは湿気対策になります。しかしベビーベッドを使うだけでは、十分な湿気対策にはなりません。そこで以下に取り上げたことも試してみて下さい。
天日干し
湿気対策の王道が、天日干しでしょう。梅雨の晴れ間を見計らって、外に干すことで湿気を取り除くことができます。できれば1度ひっくり返すことで、さらに効果を高めることができるんですよ。
布団乾燥機 + 丸洗い
これは湿気対策だけでなく、ダニ対策にも最適な方法です。ダニは、天日干しでは死にません。なぜなら、布団の奥深くに逃げてしまうからです。またたとえ死んだダニでも、赤ちゃんにとってはアレルギーを引き起こす恐れが十分に残っています。そのため、「死滅」させて「取り除く」の2段階が必要になります。
まず死滅させる方法ですが、そのためにはダニの生態を知っておく必要があります。実はダニは、乾燥に非常に弱い生き物です。そのため、布団乾燥機で乾燥させて放置しておくことで、ほぼ壊滅させることができます。
その上で丸洗いすることで、フンや死体ごとダニを一網打尽にすることができるのです。なかなか頻繁に行うことは難しいかもしれませんが、もしお子さんのアレルギーが気になる場合は、特に梅雨の時期にはぜひ数週間に一度は行うようにしてみてください。
ちなみにヤマサキでは、丸洗いできるベビー布団をレンタルできます。
ハンディ掃除機
布団乾燥機がない場合は、簡易的にハンディ掃除機を使うこともおすすめです。最近のハンディ掃除機の中には、布団専用のものも発売されており、さらに乾燥機能やダニを除去することができるものもありますので、赤ちゃんのいるご家庭には一台あると重宝すること間違いなしです。
除湿機/エアコンの除湿機能
もっと手軽な方法として、除湿機やエアコンの除湿(ドライ)機能を使うというのも有用です。除湿機を使えば、室内の湿度を低くコントロールすることができますので、カビやダニの発生も抑えることが可能です。ただし、特にエアコンを使用する場合は、直風が赤ちゃんに当たることは注意して下さい。逆に乾燥や、冷えすぎの原因になる恐れがあります。
除湿シート
ベビー布団の下に敷く除湿シートもおすすめです。布団の湿気を除去して、快適な状態に保つことができます。また抗菌や防臭、そしてダニ対策機能がついたものも市販されていますので、もし布団の湿気が気になる方は購入してみてはいかがでしょうか。
すのこ
基本的には除湿シートと同じ効果ですが、布団の湿気をこもらせないためにすのこを利用される方も多いんですよ。ベビーベッドの床板の上にすのこを敷くだけで、かなりの除湿効果が見られます。一度すのこを敷くだけで済むので、手間がかからないこともおすすめのポイントですね。
熱中症対策
梅雨の時期は、湿度が高いことに加え気温も高くなっていきます。そのためこの時期からは熱中症の危険性にも注意が必要です。そこで、湿気対策とあわせて熱中症対策も確認しておきましょう。
水分補給
赤ちゃん用の麦茶や白湯などで、こまめに水分補給をすることを忘れないようにしましょう。また新生児の場合はこまめに授乳してあげるなどの対策も必要です。赤ちゃんはとても汗をかきやすいので、すぐに水分を失ってしまいがち。その上湿気が高い室内であれば、体温調節ができず体内に熱を溜め込んでしまいます。
そのため適度な湿度プラス適度な室温に保ちつつ、適切なタイミングで水分補給をしてあげるようにします。ちなみに、呼吸が早くなっていたり、ぐったりして元気がないなど、いつもと様子が違うと感じたら、早めの水分補給が必要です。
直射日光を避ける
夏が近づくと、赤ちゃんを直射日光を浴びる場所に長時間置いておくことは危険です。直射日光を浴びすぎると、日射病になってしまう恐れがあります。部屋の中だとあまり直射日光のことを考えない方も多いですが、関係ありません。ベビーベッドを置く場所も今一度確認してみてください。
車の中に放置しない
夏場にちょっとお買い物をして、車に戻ると熱くてとても乗れなかったという経験はありませんか?実は車の中は、わずか数分でも温度が一気に上昇することがあり、赤ちゃんの熱中症を引き起こす可能性があるのです。たとえ数分程度のちょっとした用事であっても、赤ちゃんを一人で放置しておくことは絶対にやめましょう。
エアコン + 扇風機(サーキュレーター)
エアコンの風を直接浴びてしまうと低体温症になるリスクもあるので、できるだけ扇風機などの風を利用することも大事です。また、エアコンと扇風機(サーキュレーター)を併用する方法も、効果的に快適な室温にするには有効な方法だとされています。
ここまでのまとめ
赤ちゃんは、おおよそ2歳くらいになってくると、うまく体温調節できる子が増えてきます。しかも2歳くらいになれば、自分の感じていることを親や周囲の大人に発信することもできるようになってきます。逆に、2歳くらいまでは、大人が子どもの様子を確認し、快適に過ごせる環境を作ってあげる責任があるのです。
ここまで見て、大変だなと思った方も多いかも知れません。しかし赤ちゃんの近くにいて様子を見ていれば、それほど難しいものではありません。ここでご紹介した方法などを使って、梅雨、そして夏を元気に乗り切ってくださいね。
梅雨の時期におすすめのベビーベッド
ハイタイプベッド
ヤマサキのベビーベッドの中でも、ハイタイプベッドは一年中売れているロングセラー商品です。その特徴はなんと言っても床から床板までの高さ。一般的なベビーベッドが、40cm程度なのに対して、このハイタイプベッドは70cmになっています。そのため、かがんだ姿勢で赤ちゃんのお世話をすることがなく、ママの腰の負担を軽くすることができるんです。
この床からの高さは、湿気を防ぐという意味でも効果的だと思われます。一般的に湿気った空気は下に降ります。地下室がカビ臭くなるのもそのためです。しかしこのハイタイプのベビーベッドなら、床から70cmと高い場所に寝かせることができるため、湿気を避けやすくなります。